賢人（けんと）です。
丸井グループが「積立専門」の証券会社を設立するそうです。
どうやら、「つみたてNISA（積立NISA） 」対象の投資信託をクレジットカード決済にて販売する証券会社を設立するとのことです。
プレスリリースされたPDF内を引用すると
＜日本初「カードでつみたて」＞
証券事業では、「つみたてＮＩＳＡ」対象の投資信託を、当社グループの発行する“エポス カード”で購入いただくことで、お客さまの「つみたて投資による長期の資産形成」を応援 していく予定です。クレジット払いで投資信託を購入できるのは、日本初のスキームです。
だそうで、カード決済で積立ができて、ポイントもつくというのが日本初だと書いてます。
※このpdf内には明記されていませんが、さすがにつくでしょう。…つくよね？
現状、日本では基本的に口座振替で積立をするのが圧倒的に多く、クレジットカード決済で積立可能なものはあまりありません。
楽天証券でも楽天カードを使って積立できますが、ポイントは付与されません。
ということで、ポイントが付与されるのであれば、確かに今回の丸井グループの設立する新会社の積立商品は日本初ということになります。
さて、では海外ではどうなのかというと……
海外積立ではむしろクレジットカード決済が求められます。
香港なんかだと香港に銀行口座をもってたら口座振替も可能な場合がありますが、それでもクレジットーカード決済が推奨されます。
なぜクレジットカード決済が求められるかというと、答えは簡単で、積立をする際には毎月積立金額を支払う必要があります。一見すると、銀行引き落としでも問題ないように見えます。
ところが、銀行引き落としの場合、「たまたま口座残高が足りなかった」だけで入金が滞ってしまうことになります。そうすると、連絡や何かしらの手続きが必要になってしまい、その分の人件費やシステム構築量が必要になるわけです。これを海外の会社は嫌っているわけですね。
一方で、クレジットカード決済の場合は、そのリスクが銀行引き落としに比べて低いわけです。だからこそ、クレジットカード決済が求められるわけです。
ちなみに海外積立を行う際にクレジットカード決済を利用する場合は、既存の日本の積立と違ってちゃんとポイントは付与されます。
日本は現金主義的なところが強く、世界に比べてこういった環境配備が非常に遅れていると言わざるをえません。
つい最近も、三菱UFJフィナンシャル・グループ（FG）、三井住友FG、みずほFGの３メガバンクが、QRコード決済サービスに使用するQRコード規格を統一することで合意したと日経新聞が報じていました。
今回３メガバンクが同意した「BankPay（バンクペイ）」と呼ばれるQRコード決済とは、小売店や飲食店など導入店でQRコードにスマートフォンをかざすだけで、キャッシュレスで決済が可能なサービスです。QRコードの読み取りは、基本的に全てのアンドロイド端末やiPhoneで利用できるので、このサービスも同様にほぼ全ての端末で利用が可能だそうです。
ところが、実はこのQRコード決済のサービスはすでに中国で爆発的に普及していて、ようやく日本も中国を追いかけ始めたといった状況です。
もちろん、すでに日本にも「LINE Pay」や「楽天ペイ」などのサービスがありますが、いずれも「普及している」とは言い切れない状況です。
なのに、なぜこうした動きがようやく見えてきたのかというと、2017年6月に閣議決定された「未来投資戦略」において、「今後10 年間（2027 年6月頃まで）に、キャッシュレス決済比率を倍増し、4割程度とすることを目指す」という目標が掲げられたことがこれを後押ししたと見られています。
さて、この記事で何が言いたかったのかというと、別に日本は遅れてるから駄目だというわけではありません。
投資をしていく上で、国内だけに目を向けているのは機会損失であると言いたいのです。
今回のクレジットカード決済にしても、QRコードにしても、ようやく日本で動き始めましたが、海外の情報をなるべく仕入れるようにしておけば、これらのサービスの可能性について事前に把握できていたことでしょう。
こうした情報は、日本に住んでいても非常に有用です。
例えば、先日Netflixが上場16年目にして約16兆円の時価総額になりました。値段としては16年で500倍程度に上がりました。さすがに16年前に買っておけば…とまでは言いませんが、徐々にアメリカで人気が出てきたことを知っていれば、数年前程度には購入して現在では数倍〜数十倍になっていた可能性は大いにあります。
もちろん、海外の情報を仕入れるのも簡単ではありませんし、簡単に投資しろともいいません。
ですが、海外の情報をあまり仕入れようとせず
「海外のことはよくわからないから怖い」
「海外はなんか怪しい」
といった感情でせっかくの機会を失ってしまうのは非常にもったいないわけです。
賢人は、海外の情報は積極的に仕入れてますし、定期的に海外へ足を運んで「空気感」みたいなものも感じるようにしています。まわりの海外投資をやってる人もそういったフットワークが軽く、最新の情報を得やすい環境にいます。
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